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コラム

メリットたくさん!三重県だからこそ新築平屋がおすすめ

2022.11.01

2階建てと平屋の住宅を比較してみよう

三重県の場合、新築で家を建てるとすると、どうしても多階層(2階建て、3階建て)という方が多いと思います。私自身も2階建てに住んでいます。ですが、当社のお客さまの中には、平屋を建てたいというお客さまが少しずつ増えています。

 

家づくりには予算があります。便利で人がたくさん住む人気のある土地は、それなりに値段が高いので、なるべく狭い土地を上手に生かすという発想が重要です。後ほど詳しく書きますが、平屋に比べて2階建ての方が建物コストが割安です。

 

2階建ては、1階部分に屋根が要らないので、屋根の面積が狭く済みます。その分、床面積あたりの建築費用は少し安く済みます。また、同じ延床面積で建物が建っている土地の面積も狭く済むので、駐車場を広く取れたり、土地が狭くても広い家を建てられたりするというメリットがあります。建物を安く建てるためには、立体的に空間を使う2階建ては良い選択肢と言えるでしょう。

 

名古屋の都心などでは3階建ての住宅が一般的です。しかし、3階建ては構造計算が必要になったり、防火認定が必要になったりと建物にかかるコストが割高になる場合が多いです。四日市などの土地が高いエリア以外ではあまりおすすめしません。

 

現在、三重県内では2階建てが主流ですが、今回は最近要望が増えつつある平屋について考えてみます。

 

新築で平屋にするメリットは

三重県で、新築で注文住宅を建てようと考える際に、平屋を選択する方が増えてきています。もともと平屋というと、年齢的に上の世代に人気があると考えられてきました。ところが、最近では年齢に関係なく、幅広い世代で人気があるように感じています。

 

平屋のメリットのひとつに、家の中での動線が単純化することが挙げられるでしょう。上下に移動することがなくなるため、移動に負担がかかりません。これが高齢者の方には平屋が良いという一番の理由でしょうか。70代以降の方の中には、階段が苦手な方が多いので、必然的に平屋を選択することになります。これは、小さいお子さまにも同じことが言えます。階段から転落する心配がなくなるので、ケガのリスクが確実に小さくなります。

 

一般的な住宅の場合、複雑な動線を必要としません。昔の農家などは、大きな住宅が珍しくなかったので、1階に部屋が7つ8つ……と沢山ある家がありました。しかしながら、家族の人数が減ったために、今の住宅に必要な部屋の数は、家族のリビング、ダイニング、ご夫婦の主寝室に加えて、お子さまの数だけの部屋があれば十分です。ほとんどの住宅は4LDKもあれば問題ないでしょう。玄関からリビング経由で各自の部屋に進む設計にすることで、家族がバラバラになりにくいと工夫も可能です。

 

平屋にすると、高低差がほとんどないので、掃除が簡単。掃除機を移動させる手間がほとんどありません。掃除機はたいした重さではないと考えるかもしれませんが、年齢を重ねると掃除機の重さが想像以上に負担になることもあり得ます。平屋の場合は、そのような心配がありません。設計によっては、自動掃除機を使うことも可能です。

 

2階建ての場合、2階で人が歩いたり大きな音楽を鳴らしたりすると、1階にいても聞こえるなどの騒音が気になる場合があります。しかし、平屋の場合は2階がないので、そもそものような問題は起きません。

 

動線が単純になるということは、それだけ風通しも良くなること。複雑な形状に作ってしまうと、風は抵抗を受けて抜けにくくなります。どこかで、空気がよどむ設計にすると、部屋によってはカビが発生したり、生活していても圧迫感を感じたりすることも……。風通しがいいということは、住宅にとって大きなメリットになるでしょう。カビが発生しににくく、ほこりが溜まりにくい設計にすることで、生活環境を清潔に保つことができるようになります。

 

将来的な家族との生活を考えてみても

家族の接点が増えるのは、動線が単純なだけではなく、リビングに家族全員が集中するからです。親の目の届く範囲に子どもがいることは、安全面においても重要でしょう。思春期など難しい年代になってても、子どもの顔を見て生活できることは重要な意味をもちます。将来的に子どもが巣立っても、平屋ならば、比較的管理しやすいに家できるでしょう。

 

ご家族が高齢になって車いすの生活になったり、ご両親を引き取って介護したりすることを考えたとき、簡単に家全体のバリアフリー化を実現できるのも平屋の魅力です。やはり、階段がないというメリットは計り知れません。

 

もし、車いすを住宅内で使うことを想定するなら、廊下をあらかじめ広く作っておくことをおすすめします。一般的な住宅の場合は、廊下が少し狭いので一般的なサイズの車いすは使いにくいでしょうし、後から廊下の幅を広げることはかなり困難です。

 

平屋だからこそ抱える問題

三重県でも平屋が増えてきていますが、平屋なりの問題もあります。問題をよく理解したうえで建てることができれば、平屋を有効に活用できるでしょう。三重県で増えてきている理由のひとつとしては、土地の単価がそこまで高くないことが挙げられます。名古屋などの都市部と違い、上下方向に延ばさずとも、住宅の床面積を広げることができるからです。

 

駐車場のスペースなどを考えれば、大きな土地にしなければ、希望する床面積の家を作ることができません。大きな土地を確保できない場合は、床面積が狭くなるので、2階建てを選択するほうが合理的です。都心部に比べて地価の低い三重県といえども、坪5万円で100坪の土地を購入すれば、500万円と大きな金額が動くのですから、重要なポイントでしょう。

 

つまり、平屋は駅から比較的遠い、便利の悪いところでは、建てやすいということになります。十分な広さをもった土地を確保すると、土地の価格がかけ算で数字が大きくなります。4LDK120平米の住宅を考えたとき、最低でも80坪程度の土地が必要です。ある程度の庭も作りたいとなると100坪程度は欲しくなります。仮に80坪を購入するとしても、坪20万円の土地と5万円の土地では、土地だけで1,000万円以上のコスト差が生まれます。

 

将来、ご家族が増える可能性がある新婚家庭の場合、将来予測を間違えて平屋を立ててしまうと、部屋数が足りなくなるかもしれません。子どもは1人でじゅうぶんと考えていても、双子だったり、2人目、3人目が欲しくなることも考えられます。家族が予想に反して増える場合は、平屋でも2階建てや増築などを考えなければならない場合があります。

 

防犯面から考えたとき、平屋は2階建て、3階建てより不利な状況です。侵入経路としての窓がすべて1階にあるため、どの窓からでも侵入できることになります。泥棒が侵入した場合、探す場所がすべて同じフロアになりますので、短時間で被害を広げてしまう可能性もあります。洗濯物を庭などに干すことになるので、家に人がいるのかいないのかが、2階建ての家に比べて解りやすいというハンデも気になるところ。それらの点が防犯的にマイナスになるので、雨戸、シャッターなどで十分な対策を行うなど治安を検討する必要があります。

 

家族全員の行動を把握しやすいのが平屋ですが、それだけにプライベートな空間を作りにくくなります。子どもが小さいうちは、メリットが大きいのですが、年齢とともにデメリットに感じることも。リビングで勉強させることは大きなメリットですが、思春期になると、反発されるかもしれません。

 

また、自宅兼店舗を考える場合は、店舗面積に制約がある場合がありますので、十分な広さの土地を確保できない場合は、2階建ての方が合理的です。これからの生活を考えて選択しないと、デメリットばかりが目立つ住宅になってしまうでしょう。

 

建物のコスト上昇の原因

平屋のデメリットとして、土地の確保がありますが、本体価格という面でも2階建て、3階建てより床面積当たりの単価が上昇します。その理由のひとつが屋根の問題です。2階建て以上では、屋根の面積を減らすためにベランダを作れても、平屋ではそうはいきません。屋根の面積が広くなるほど価格が高くなるため、ケースによっては2割近く上昇することもあります。平屋にすることで、思っている以上に費用がかかることがあるのです。ただし、素材にもよりますが屋根の価格は、住宅の極々一部にすぎません。

 

面積あたりの単価は総2階といって、1階と2階の面積が同じ住宅が一番安くできると思います。建築費に制約がある場合には、そのように総2階にすることをおすすめいたしますが、余裕がある場合は、生活にゆとりが生まれる平屋のメリットも生かせます。

 

平屋は耐震性が向上する

三重県で平屋を新築するのであれば、耐震性の有利さも考えておくといいでしょう。そのうえで間取りを考えれば、将来にわたって安心して住むことができる家にできます。

 

構造を考えたとき、平屋には2階がありません。当たり前のことですが、これは重要なポイントです。地震が起きたとき、重心が高くなればなるほど、揺れが大きくなっていきます。これが3階建てにもなると、地震の振動がより大きなものとして伝わります。構造をしっかり計算しておかないと、高階層の揺れと低階層の揺れがずれて、構造的に破壊してしまうのです。しかし、平屋の場合は、屋根から基礎までの距離が短く、構造が一体となるため、こうした差が生まれにくくなります。

 

平屋は、地震が起きたときにかかる力を受け止めて分散できるため、耐震上非常に有利と言えます。建築基準法上の耐震基準以上の性能を発揮する住宅を簡単に設計できるでしょう。耐震化なら、2階建て、3階建てよりも平屋と言えます。さらに、金物を使ったり、制震用の部品などを使った耐震壁を増やすことで、上からの重い加重要素を考慮せずに地震に強い構造を作り上げられます。柱が短くなることで、一般的な太さの柱を使えば、構造的にも十分強くなることがご理解いただけると思います。

 

平屋で広いリビングを作ると危険と言われることがあります。これも構造設計次第です。実際に同じ作りで2階建てにすれば、梁にかかる荷重も増え、広い空間に柱や壁がない分だけ耐震性が劣ります。ところが、構造が単純な平屋の場合、横に対する揺れに備えることができれば、比較的広いリビングを作ることができるでしょう。重さは屋根しかないのですから、この差はとても大きなものになります。平屋の場合、部屋数を確保することが壁を増やすことに繋がるので、構造を考えれば耐震性は向上させやすいのです。

 

2階建て、3階建ての場合、床材の強度を上げることで耐震性を引き上げられますが、木材の強度を上げるということは厚みが増すということです。これは、重心が高い位置に移動させることになるでしょう。つまり、どのような補強を施すとしても、平屋を補強するほうが確実であり、強く耐えられる住宅を作ることができるのです。

 

まとめ

このように、三重県で新築の注文住宅を平屋で考えるのは、土地が安い場所に限っていえば大変有効であることは間違いありません。便利が少し悪い場所でも、広い駐車場や広い庭を確保できることになります。一方、便利で人がたくさん住んでいるところで希望する場合は、土地のコストが高くなりすぎて、向かないことも考えられます。

 

これを機に、今の家族構成はもちろん、将来の家族構成やご両親の年齢なども十分に考え、将来も使いやすい住宅を検討することが重要です。そのうえで、家族が伸び伸びと安心して生活できる平屋を検討するといいでしょう。意外に快適な生活が待っているかもしれません。