コラム
金融機関の住宅ローンを検討していると、「金利」や「利息」「年率」といったワードを見かけます。初めてローンを借りる人のなかには、それらの意味や違いをはっきり理解できていない方もいるでしょう。それぞれどんな意味があるのか、ここでは金利や利息の違い、金利タイプについて説明します。
金利と利息の違いとは?
住宅ローンを選ぶときに重視される金利ですが、利息とはどんな違いがあるのでしょうか。両方の違いをみてみましょう。
金利
「金利」は、借りたお金や預けたお金に対する利子、もしくは利子の割合を意味するものです。年率で表示されるのが一般的でしょう。「年率」とは1年間の利息をあらわすもので、毎月の金利は年率を12ヶ月で割ることで計算可能です。
利息
「利息」はローンを借りたときに発生する支払い手数料を意味します。他のものに例えるとするなら、CDやDVDを借りたときにレンタル料を支払うのと同じようなものです。住宅ローンでは貸してくれた金融会社にレンタル料、つまり利息を支払わなければなりません。
年率は、1年間の利息を示すものなので、月々の利息は年間の利息から割って計算できます。
例えば、年利18.0%で1000万円を借りた場合、その金額に0.18をかけてください。すると年間18万の利息がかかるとわかります。さらに12ヶ月で割れば月々1万5000円の利息がかかると計算できます。しかし、住宅ローンの利息は単純ではなく、残高から計算されるため、支払い回数が増えれば利息は減り、元本は増えるシステムになっています。
3つの金利タイプのメリット・デメリット
住宅ローンには3つの金利タイプがあり、それぞれメリットやデメリットがあります。
固定金利タイプ(全期間固定金利型)
「固定金利タイプ」は、借入当初から金利が全期間変わらない金利タイプです。将来金利が上がってもその影響を受けず、計画的に返済できることがメリットでしょう。しかし、金利が下がった場合でもその恩恵を受けられず、損をする可能性があります。
変動金利タイプ
「金利変動タイプ」には、「変動金利型」と「固定金利期間選択型」があります。「変動金利型」は金融情勢の変化のよって半年ごとに金利が変わるタイプです。固定金利タイプより比較的金利が低く、返済額の負担を減らすことができます。しかし、利息の増加で返済額が増えたり、未払いの利息が発生したりすることもあるようです。
「固定金利期間選択型」は、一定期間は固定金利で、あとから変動金利に切り替わるタイプです。なかなか返済額が決定しづらく、返済計画を立てるのが容易でないことがデメリットでしょう。
それぞれメリット・デメリットが異なるため、自分に合った金利タイプを選ぶことが望ましいです。住宅ローンでは金利の安さだけではなく、金利タイプの選択も重要と言えます。