コラム
住宅を購入する際、最初に住宅ローンの金利を知ることは、将来の資金計画の役に立ちます。むしろ、金利内容をよく把握しておかなければ、返済中に金利が変わり返済額が増えてしまう可能性があり注意が必要です。ここでは、住宅ローンの金利タイプの決め方について解説します。
低金利の意外な落とし穴
住宅ローンは、「金利が低い方が断然お得!」と考えがちですが、低金利な住宅ローンは返済中に金利が上昇する可能性があるので注意しなければなりません。返済がスタートした時点では、金利が低く滞りなく返済できていても途中から返済できなくなるケースも考えられます。自分が選ぼうとしている住宅ローンが、金利変動の影響をどのように受けるか見極めておくことが必要です。
変動型と固定期間選択型は、低金利で月々同じ返済額で多額の借り入れが可能な住宅ローンタイプです。しかし、返済中に金利が変動するので金利上昇リスクがデメリットでしょう。変動型は、金利引き下げサービスで、金利が約0.6%の金融機関も多いのですが一定期間ごとに返済額が見直されるので返済額が上がることが想定されます。
例えば、毎月返済額が10万円のところ5年後に返済額がアップすると、上限が1.25倍の場合、12万5000円に膨れ上がってしまう可能性があるということです。住宅ローンは最長で35年にもわたる年月、支払い続けるもの。目先の資金計画だけでなく、10年後、20年後に想定されるリスクも見据えておく必要があります。
固定期間選択型は支出が増える時期が要注意
固定期間の特徴は、3年、5年、10年、20年など金利が固定される期間を選択できるタイプの住宅ローンです。固定期間中は金利・返済額が変わることはありません。固定期間が終了すれば、その時点の金利動向を見て期間を選択できるメリットがあります。大切なのは、家庭の収入の上昇期、下降期を把握しておくことです。これをもとに、金利が高くなり返済額が増えても対応できるようにしておきます。
金利が変わらない全期間固定型は安心?
全期間固定型は、返済が始まるときに金利が決まっていて完済するまで支払い額が固定されている住宅ローンです。変動型と比較するとやや金利は高くなりますが、返済額が前もって決まっているので将来設計を立てやすいメリットがあります。新築購入した後は、子どもの教育費や貯金に集中できるでしょう。「フラット35」は全期間固定型の代表的な、住宅ローンです。銀行や信用金庫、信用農業組合、保険会社など多くの金融機関で取り扱っています。金利はそれぞれの金融機関で異なるため、比較しながら選ぶことをおすすめします。